Yuga Labs、独自のマーケットプレイスをローンチ この市況でも活発な動きを見せる
- Saki Ishikawa
- 2022年11月30日
- 読了時間: 3分
独自のニュースサイトやBeepleの企業買収などのマイルストーンを振り返り
BAYC(Bored Ape Yacht Club)やCryptoPunksを抱えるYuga Labsは11月25日、BAYC関連のNFT専用のマーケットプレイス「ApeCoin marketplace」をローンチしました。マーケットプレイスに関しては、今年1月24日に発表されていたもので、ホルダーにとって待望のローンチとなったことでしょう。
ApeCoin marketplaceについて
ApeCoin marketplaceにリストされているのはBAYC関連NFTのみとなっています。BAYC関連NFTとは「MAYC(Mutant Ape Yacht Club)」、「BAKC(Bored Ape Kennel Club)」、「Otherdeed」、そして「BACC(Bored Ape Chemistry Club)」のことです。その他ApeCoinのステーキングやNFTのメタデータを統合するなど、独自の機能を付けることで差別化を測っています。
手数料として、イーサリアムでの販売に0.5%、ApeCoinでの販売に0.25%が必要です。販売価格のうち0.25%はApeCoin DAOに還元され、還元された資産はマルチシグウォレットで管理されることになっています。
活発な最近のYuga Labs
FTX破産の波を受けてもなお、逆風の中を突き進むYuga Labs。BAYCの他、CryptoPunksなど多数のブルーチップNFTを抱えています。BAYCのフロアはピーク時から84%下落したとのデータもあることから、市況的には苦しい状況にあるかもしれません。しかし、それでもYuga Labsの動向は活発です。ここからは、11月に入ってからのマイルストーンを紹介していきます。
11月9日 ニュースサイトローンチ
11月9日にはYuga Labs独自のニュースサイトをローンチしました。普段週に50以上の偽リンクの報告を受けているYuga Labsは、セキュリティに配慮して設計したとツイートにて述べています。サイトにアクセスするには、ワンタイム認証フレーズを作成し、ブラウザに保存されている画像をアップロードしなければならないとのこと。この機能はYuga Labsが本物であることを証明するため、今後も永続的に表示されるようです。
そしてツイートの最後には、あらためてYuga Labsが抱えるNFTプロジェクトがサプライズミントをすることはない旨と、機密情報をDMで要求することはないとの注意喚起を施しました。今後の発表はすべて独自のニュースサイトで行われるため、ぜひチェックしてほしいとのことです。
11月14日 10KTFとWENEWを買収
14日にはNFT企業の「WENEW」と、同社のNFTプロジェクト「10KTF」を買収したと発表しました。WENEWとは、史上最高額のNFTを販売した経歴を持つ、デジタルアーティスト・Beepleさんが設立したNFTのスタートアップです。これまでにルイ・ヴィトンやGUCCI、Warner Music Groupなどと提携し、さまざまなハイブランドのNFTを発行してきました。また、買収を発表したと同時に、BeepleさんがYuga Labsのアドバイザー就任ことも発表しています。
11月15日 CryptoPunkをマイアミ現代美術館に寄付

15日には、マイアミ現代美術館にCryptoPunk#305を寄贈したことで話題になりました。
これは世界中の美術館にCryptoPunksを寄贈し、設置することを目標とした「Punks Legacy Project」の第一弾です。今後もさまざまな美術館にCryptoPunkを寄贈することで、CryptoPunkを定着させることを目指します。同美術館にCryptoPunks#305が展示されるのは12月3日から年末まで。なお、マイアミ現代美術館に寄贈されたCryptoPunk#305は、マイアミの市外局番が305であることにちなんで選出されたとのことです。
Yuga Labsの共同設立者Greg Solanoさんと、Wylie Aronowさんはマイアミで生まれ育ったことから、マイアミへの投資に力を入れています。11月23日にはマイアミの若者を支援するため、世界的な音楽プラットフォーム「NTS Radio」と提携して150,000ドル以上を寄付すると発表しました。
FTX破産による影響やいかに
FTXは、Yuga Labsが2022年3月に行った、約625億円(4.5億ドル)の資金調達ラウンドにも参加していました。FTXの破産で苦しむプロジェクトが多い中、Wylie Aronowさんは正式にFTX破産の影響を否定しています。ツイートによれば、破産の可能性が報じられた頃、FTXに預けていた資産をCBカストディに移動していたとのことです。
BAYCの価格が最高の頃と比べ84%急落するなど、多少の影響は受けているようですが、まだまだ問題はないと見ていいでしょう。今後の動向に注目です。
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